売買契約編

境界がない土地

前回の記事はこちら

売買契約事前擦り合せ~黒神様からのアドバイス~

仲介の堀江さんと葛飾物件の現地確認後に、最寄り駅の喫茶店に入り、売買契約書の読み合わせをする事に。

 

アパート用の土地の売買契約は初めてなので、事前に黒神様に相談をしておきました。

 

売買契約で気をつけなければならないポイントはありますか?

土地の瑕疵担保が入っているかどうかは気をつけるナリ

建物だけじゃなく、土地にも瑕疵担保があるんですか?

地中埋設物が怖いナリ。無かったら絶対につけてもらったが良いナリ。あと、融資特約は金額や期間を緩やかにされてしまうと、条件が合わない融資承認でも解約できなくなるナリ。できるだけ、こちらに有利な条件で盛り込むナリよ

なるほど!!ありがとうございます

 

境界が見つからない

喫茶店に入り、堀江さんから渡された資料は「不動産売買契約書(仮)」と「現況仮測量図」でした。

 

売買契約書を堀江さんが読んでいき、わからないところは都度、質問していきました。

 

黒神様からアドバイス頂いた土地の瑕疵担保は盛り込まれており、融資特約も●千代銀行 30年で9200万円のフルローンとなっているので、問題無さそうです。

 

最後に、売買契約書別紙の特約の説明部分で堀江さんが「現況仮測量図」を机に広げました。

 

土地の図面のイメージは以下です。

 

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こちらの土地なんですが、境界標がどこにもないですよ

 

※境界標・・・・土地の境界を示すもの。こんな感じのものです。

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土地の4隅、全てですか?

そうです。こちらが公図となるのですが、、、、

 

堀江さんが公図の資料を机に広げます。

 

 

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あれ・・・?南西側と南東側の道路はどこですか?

公図上では記載がされていないんですよ。実際はこんな感じです。

 

堀江さんがマーカーで道路のある場所を塗っていきます。

 

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おそらく、当時の土地の所有者の方が話し合って道を通したんだと思います

売主さんの方で境界確定測量はされてから引き渡しされるんですよね?

はい。ただ、売買契約の前提として「境界標を打ってからの引き渡し」とするのは売主としてかなりのリスクを負う事になります。なので、特約にはこう記載しました

 

売主および買主は、売主が本特約に定める測量を行うにあたり、その責に帰する事のできない事由により、隣地所有者等の境界承諾が取得できなかった時は、売主の指示する境界点により測量することをあらかじめ確認し、買主はこれにつき一切の意義を申し出ないこととします。

 

 

 

これって、、、境界標無しでの引き渡しもありうるっていう事ですか?

はい。最大限の努力はしますが、隣地の方の協力が無いと成り立たないので

うーん、、、でも、境界を確定させないと、アパート建てられないですよね?

現況測量でアパートは建てられますよ

え?そうなんですか?・・・じゃぁ、まぁ、やむ無しですね。。。

 

境界確定測量後の引き渡しを前提とした契約にしたかったですが、ここでゴネたら、2番買い付けの業者にもってかれる可能性があります。多少は売主優位の契約もやむを得ません

 

そういえば、現況測量と確定測量の違いって何なんでしょう・・・

 

測量図の種類

という事で調べてみました。測量図には以下の3つがあります。

 

確定測量図

確定測量図は土地の境界に対して隣地の土地所有者と現地で立ち会い、境界を確認後に境界確認書を受領し、土地の面積や寸法が確定した図面です。

 

確定測量図が必要な主なケースは土地の売買です。通常は確定測量図を添えて買主に引き渡します。また、費用は売主が負担するケースが多いです。

 

私は10年前後での売却を見据えているので、確定測量図が無いと売買時に面倒かもしれませんし、確定測量の費用もかかってしまいますので、できれば確定測量した上で引き渡しをしてもらいたいものです。


現況測量図

現況測量図は、現地に存在するブロック塀や建物、既存の境界標等の現地に存在する地物を図った図面です。

 

現況測量図が必要な主なケースは建物の建築時です。確定測量図がなくても、現況測量図さえあれば、建物は建てられます

 

地積測量図

これは全く知りませんでした。簡単に言えば法務局で管理されている土地の確定測量図です。

 

土地の分筆等の申請時に確定測量を提出した場合は、法務局で管理されるようになるようです。

 

但し、法務局に管理されているのは、ほとんどが分筆登記時の測量図のため、過去に分筆されたことの無い土地には地積測量図は存在しない事が圧倒的に多いようです。

 

私は3年程前に自宅を土地から購入し、戸建てを建てたので、確定測量等の一般的な知識はあったつもりですが、測量一つにしても色々あるんだぁ、と感じました。

 

不動産投資、奥が深いです。。。(次回に続きます♪)

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