どうも!ひーやん@サラリーマン不動産投資実践ブロガーです。
本日は葛飾APの売買契約の前日に遭遇した窓先空地について整理した不動産投資研究記事です。
窓先空地とは
共同住宅の敷地のうち、1F住戸の窓に面する敷地部分を空地(何もない土地)にして、避難経路として利用できるような条例の事です。
以上、、、、なのですが、もう少し深掘ってみましょう(^^)
建築基準法と条例の関係性
避難経路の話の大前段として、簡単に建築基準法と条例についての関係性を図示します。
建築基準法、建築基準法施工令でなく、条例による規定も鑑みて建築プランの妥当性を判断する必要があります。
建築基準法上の避難経路(敷地内通路)
まずは建築基準法上の避難経路を抑えておきましょう。
建築基準法第35条で規程されている避難経路(敷地内通路)の確保対象建築物の規定は以下となっています。
以下のいずれかの該当する場合に政令で定めた避難経路の確保が必要
- 特殊建築物
- 階数が3F以上の建物
- 政令で定める窓その他の開口部を有しない居室を有する建築物
- 延床が1000平米をこえる建築物
さらに建築基準法施行令第128条では
建築物の出口から道又は公園、広場その他の空地に通ずる幅員が一・五メートル以上の通路を設けなければならない
とされています。
図示するとこんな感じですね。
ちなみに、この避難経路(敷地内通路)については、湘南APプロジェクト検討時代に「避難経路を確保せよ」の記事を書いていますので、こちらも参考にして頂ければと思います。
神奈川県の条例で延床面積によって避難経路の確保幅が変わっています。避難経路の確保幅についても、条例のチェックが必要です。
窓先空地と避難経路
改めて、窓先空地とは、共同住宅の敷地のうち、1F住戸の窓に面する敷地部分を空地(何もない土地)にして、避難経路として利用できるようにする条例を指します。
避難経路(敷地内通路)の条例の一つとなり、東京都や横浜市等の住宅が密集している地方自治体が適用している条例となります。
この窓先空地、共同住宅を建てる上では、非常に厄介な条例です。
先程の建築基準法上の避難経路の図を再掲します。
これだと窓先空地が確保できていません。仮に幅員が1.5M(※条件により変動)の窓先空地を確保するとします。
なんということでしょう。居室面積が縮小してしまいました。。。
窓先空地の事を知らないと、このような事態になりかねないのです。
窓先空地の詳細
東京都における窓先空地の詳細は下記となります。
引用元:東京都建築安全条例第19条
葛飾APの延床面積は170平米弱なので、窓先空地は2m確保する必要があります。
さて、葛飾APの図面を見てみます。
窓先空地がとられているようには見えない。。。
と、一瞬、頭が真っ白になりましたが、よくよく条例を見直してみると
道路に直接面する窓を設けていれば窓先空地は不要、と記載されています。
葛飾APは二面接道。道路を建築プランに反映してみると、、、
道路に直接面する窓を設ける事ができています。
窓先空地問題、クリアーしてました\(^o^)/