●蓮寺AP

事業計画書と増積擁壁

前回の記事はこちら

銀行融資相談のための事業計画書って・・・・?

●千代銀行で仮審査するために必要な書類の一つとして記載してある「事業計画書」。何を書いてよいのか、全くわからない。

 

一般的に事業計画書とは「このような事業を計画していて、こういうところが凄いので、是非融資をお願いします。必ず返済しますので」という資料という事となるようです。

今回の●蓮寺プロジェクトで言うと、「立地が良く入居付けも困らない上に、利回り8%の高収益性、かつ積算性も高いので、絶対返済できます。だから9750万円の融資をお願いします」という内容となります。

 

ただ、何となく淡白です。。。?うーん。。。黒神さんに聞いてみよう

 

事業計画書ですが、どのような資料を提出すれば良いのでしょうか?

事業計画書といった大それた資料は作らなくて良いナリよ。銀行側が稟議資料は作るので、その上で必要な書類を出すだけナリ

 

なるほど。「事業計画書」という名称に構えてただけで、淡々と身分証明書や源泉徴収票などの資料を提示すれば良いだけのようです。

 

早速、仮審査資料を作成し、●千代銀行に返送。後は仮審査結果を待つだけとなります。

 

K社社長の失踪

並行して進めてもらっていた、K社社長による一方後退によるセットバックの必要性の有無の調査結果についてです。
※該当の記事はこちら

 

K社社長から朝一で「これから現地調査します」というCメールが入っており、昼前に着信が残っていたので、慌てて折り返しました。

 

西側の道路ですが、大丈夫です。既にセットバックされているようで一方後退でも西側擁壁のやり直しは不要です

 (やった!!)現況測量図ではギリギリのようでしたが、行政から擁壁やり直しの指示はでないと思っても良いですか? 

はい。測量すると、5cm~10cm程の余裕を残してセットバックされているので、大丈夫です

 (キタキタキタキターーーーーー!!●千代銀行の融資も大丈夫そうだし!!)

ただ、、、ですね。南側の擁壁が問題です

え!?南側ですか?不適格擁壁ではないと聞いていたんですが。。。

南側の擁壁、増し積みされてるみたいなんですよね 

増し積み? 

はい。これだと強度が弱いので、建築中に擁壁が崩れる等の事故が起きる可能性も考えられます。擁壁やり直した上での建築はお考えではないですよね?

・・・はい。やり直しすると建築費が跳ね上がってしまうので

 そうですか。それでは、また良い案件が出たら、お声かけをお願いします。失礼します 

(え?え・・?ちょっと・・・)

 

電話が切れた・・・

 

かけ直しても、一切出てくれない。

 

天国から地獄とはこの事です。なんだ?増し積みって?強度が弱いって?

増積擁壁とは

擁壁の増し積みについて、調べて見ると、横浜市から以下のような情報が出ていました。

f:id:minetiru:20171224014016p:plain

出典元:擁壁のはなし – 横浜市

 

 

 これか。。。。確かに、南側の擁壁を見てみると増し積みされています。

改めて見てみると明らかです。。。

 

f:id:minetiru:20171224014115p:plain

 

また、西側の擁壁をGoogleMapで見てみると、確かに南側の擁壁より新しい感じがします。さらに、西側の擁壁は増し積みされておらず、南側の増し積み後の擁壁と同じ高さになっています。

何かおかしい、と思い、よくよく登記簿を見ると昭和62年に増築をされているようです。この事から導き出される推察は以下です。

 

  • 昭和62年に増築時、建築確認申請を行った。
  • 西側に一方後退のセットバックの指示が出て、擁壁のやり直しを行った。結果、西側擁壁はやり直し前より高くなった。
  • 南側の擁壁を西側の擁壁の高さに合わせるため、擁壁の積み増しを行った。

 

横浜市の資料では、増積擁壁は「崩れた事例が多い擁壁」とされており、ガンタ石擁壁や玉石積擁壁のように「現行法で認められていない擁壁」ではありません。

 

ただ、K社社長からは擁壁やり直し必須感がガンガンに出ていた気がしてなりません。

 

しかも、もう建築依頼も受けてくれなさそう。それだけリスクが高い工事になるという事です。

 

困った。。。。こりゃ困った。。。 

(´Д`lli)

 

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