YOLO!ひーやんです。
ようやく建築士専門学校の中間試験も終わり、気分も晴れ晴れ。これでしばらくゆっくりできます。ε-(´∀`*)
建築士専門学校から帰宅して、家族で談話していると、娘達がサンタにもらうプレゼントの要望が明確になってきた模様です。
今年のプレゼントは何をご所望なの?
サンタさんに伝えとくよ?
マリオパーティの新しいやつ!!
デジタルペイント!!
オッケー!!
・・・って、デジタルペイントって何?
んとね。iPadでお絵かきできるやつ!!
伝えておこう・・・
そういえば、気付けば長女のルカは暇さえあれば、お絵かきをしています。昨年は以下のようなマーカーペンをサンタから受領していました。
これはこれで1万円近くしましたので、子供へのクリスマスプレゼントの平均価格である8686円を超えていました。
で、今年は、知ってか知らずか、iPadをご所望との事。調べると、iPad+ApplePencil+絵画ソフトで軽く5万円を超えてきます。さすがに子供へのクリスマスプレゼントの域を脱しています。
ルカのプレゼント、どうしよう?
5万超えるんだけども?
前々からずっと欲しいと言ってたから・・・
ぬぅ・・・
思い返してみると、私が小学校6年生の頃(約28年前)にサンタに希望したプレゼントは「パーソナルコンピュータ」でした(パソコンクラブのクラブ長を務めていた影響)。Windows95が出るか出ないかの時期で一般家庭にパソコンは普及しておらず、むちゃくちゃ高価で、30万円以上はしたのではないかと思います。にも関わらず、当時から執着心が強かった私は神棚に向かって毎日「パーソナルコンピューターをサンタさんがプレゼントしてくれますように!! パーソナルコンピューターをサンタさんがプレゼントしてくれますように~!! 」と声高にお祈りをし、クリスマスイブの夜には、サンタさんに向けて部屋のドアに「パーソナルコンピュータをお願いします!!」という旨の貼紙を貼って眠りにつきました。クリスマスの朝、ワクワクしながら目覚めると、枕元に置かれていたのは「新しいパジャマ」でした。慟哭しました。サンタを恨みました。神様を恨みました。カスってもいねぇじゃねぇか。貼紙は貼られたままでした。この世の全てが嫌になりました。
・・・買ってあげる方向で検討します。。。
さて、それでは4棟目の土地から新築企画の体験記。荒川物件、怒涛のクライマックスになります!! (過去の4棟目体験記シリーズはこちら👈)
荒川物件の概要
検討最終段階に入った荒川物件。改めて、土地情報、DIYプラン。収益計算結果は以下の通りとなります。
- 物件所在地:荒川区某駅徒歩3分
- 土地面積:130平米
- 価格:8200万円
- 建ぺい率:80%
- 容積率:300%(前面道路幅員の制限で240%)
- 用途地域:近隣商業地域
- 高度地区:第三種高度
- 防火地域:準防火
- 土地権利:所有権
- 土地価格:8,200万円
- 建物価格:6,800万円
- 事業費:1.50億円
- 年間賃料:1180万円(賃料8.2万円×12戸×12ヶ月)
- 表面利回り:7.87%(1180万円÷1.50億円)
- 頭金:1,000万円
- 金利:1.5%
- 期間:30年
アルドルビーのプラン検証
買付期限の前日、アルドルビー(工務店)からDIYプランの実現性についての確認結果について連絡がありました。
坂上さん
遅くなってしまい申し訳ありません。設計の見解が出揃いました。
お待ちしておりました。実現できそうですか?
坂上さん
いえ。。。結論から言うと厳しい状況です。
え・・・・
ピロティ形式の共用廊下
坂上さん
まず、こちらのピロティ形式の共用廊下ですが。。。
坂上さん
開放性をもたせる必要があるため、検査機関としてはNGという見解でした。
マジっすか・・・
ちょっと、わん🐶さんに確認してみます。
という事で、わん🐶さんに確認してみました。
かくかくしかじかという事なんですが・・・
一級建築士
実際に建築実績があるプランなので、解釈の問題だと思います。
「玄関までの長い通路」という解釈であれば問題ないはずですが、屁理屈にも聞こえるので、審査する検査機関の判断が依存する部分があるかもしれません。
という事で、アルドルビーの坂上さんに確認してみました。
かくかくしかじかという事なんですが・・・
坂上さん
なるほど。。。
ただ、最近は検査機関が厳しくなってきているので、プランとして成立しない可能性がある事はリスクとしてご承知おき頂ければと。
階段 頭ぶつかっちゃうよ
坂上さん
続いて、こちらの階段なのですが・・・
坂上さん
頭がぶつかっちゃいます。。。
えーーーー!?
あっ。。(そういえば。わん🐶さんが・・・)
そうです。確かにわん🐶さんにDIYプランを見せた時に警鐘を鳴らしてくれていた内容です。
いい感じですね!!
敷地下側の奥の場所には、工事の工程上、鉄骨階段は入れられないので、木造階段にならざるを得ないかなと思います。
あと、気になる点としては、敷地上側の階段が頭に当たるかもしれないのと、道路斜線が若干、厳しいかもしれません。
全体としては概ね問題ないかと思います。
ただ、私が採用した階段の寸法等は、1棟目の葛飾APの階段。実績有りプランから拝借したので問題ないと判断していました。
改めて、寸法誤りがないのか、葛飾APのプランを再確認してみました。
階段部分の詳細な図面は以下の通りです。
大丈夫です。寸法はやはり間違っていません。ただ、、、
そっか、、、葛飾APのプランだと、階段の下を人が通る必要がないのか・・・
通常、階段の踏面、蹴上の寸法は以下のようになります。
人が階段下を通るためには、2,000mmの高さを必要とするため、蹴上200mm×10段の階段が必要ですが、葛飾APの階段の場合は折返し地点の段数が6段となっているため、人が階段の下を通ろうとすると頭がぶつかってしまうのです。
下図は、階段の下を人が通るケース(2棟目墨田AP)の階段の寸法です。
こちらの場合、折返し時点で10段の高さがとられているので、人が階段の下を通る事ができます。
ただ、上記の2棟目墨田APの階段だとスペースが大きくなるため、居室面積が削られてしまいます。。。
ワンえもーん🐶
階段頭ぶつかっちゃうってー。
何とかならないのー?
居室も狭くしたくないんですけどー・・・
一級建築士
(だから言ったじゃないですか・・・)
そうですね。方法は2つです。地下を掘るか、手前階段にするか・・・
方法あるんですね!!地下を掘るってどういう事ですか?
一級建築士
こんな感じです。RCでよく見られる設計です。
おぉおおおお!!これはナイスですね!
もう一つの方法、手前階段ってなんですか?
一級建築士
こんな感じのプランです。
こうすれば階段下を人が通る必要がなくなるので、階段スペースが極小にできますね。
一級建築士
ただ、居室に玄関が来ちゃうので、居住性という意味で難ありです。
居住性を落としたくなかったため、地下堀りプランについての実現性について、 アルドルビーの坂上さんに確認してみました。
こんな感じで、地下に潜る事はできますかね?
坂上さん
可能ではありますが、一部半地下工事が必要になるので、費用としては上がってしまうかなと思います。
まぁ、、、そうですよね。。。
そもそも階段搬入できないよ
坂上さん
現地確認してみましたが、鉄骨階段が搬入できないかもしれないので、木階段になりそうです。
なんと・・・・
坂上さん
鉄骨階段の幅は2000mmあるのですが、公道から現地までの一間道路が続いていて、1800mmの幅を切る部分もあったので、そもそも搬入が難しいのです。現地で溶接するものでもないので。。。
そう言われると、確かに・・・
坂上さん
工事車両も搬入できないので、小運搬費もそれなりにかかってきそうです。
道路斜線かわせてないよ・・・
坂上さん
頂いたプランなのですが道路斜線にあたってしまっています
そんなはずは。。。
ギリギリ道路斜線をかわせるように配置したはずですよ。
坂上さん
樋先(といさき)の部分があたってしまうので、道路から更に400mm程度後退させないといけません。
(!!)
そういう事かぁ・・・
やってしまいました。。。
私は外壁の芯を基準で後退距離や道路斜線をかわす計算をしていましたが、正しくは、建築物の道路に近い部分を基準(今回だと樋先)とするのでした。。。
完全なイージーミス。。。図示すると明らかです。
( ̄ロ ̄|||)
(わん🐶さんが言ってたのはこの事か・・・)
そうです。DIYプランを見せた時に、道路斜線の件も厳しいのではないか?とわん🐶さんから示唆を頂いてました。
いい感じですね!!
敷地下側の奥の場所には、工事の工程上、鉄骨階段は入れられないので、木造階段にならざるを得ないかなと思います。
あと、気になる点としては、敷地上側の階段が頭に当たるかもしれないのと、道路斜線が若干、厳しいかもしれません。
全体としては概ね問題ないかと思います。
建築費の概算は?
すみません。。。私のDIYプラン、かなり厳しいですね。。。
建物小さくなったりするかもしれないですが、建築費の概算はどの位になりそうでしょうか?
坂上さん
通常工事に加えて、40mの水道管の引き込みが必要なのと、工事車両が現場に入れないため、小運搬費が追加になります。また、建物の入り口部分を地下を掘る工事等、イレギュラーな対応が多いため、現時点で概算でも数値はお出しする事ができません。。。
全部コミコミで6800万で対応できませんか?
坂上さん
できるだけ頑張りますが・・・
うーん・・・
最終判断
アルドルビーからのDIYプランの指摘を受けて、手前階段や道路斜線検討等を追加で行いましたが、とうとう買付期限日当日を迎えてしまい、最終判断をしないといけない状況になりました。
DIYプランが甘かった事もあり、以下のリスクが残っています。
- ピロティ形式のプランが成立するか否かが不透明。整理しない場合は、南側2室(3フロアで6室)を間口が狭いプランに戻す必要がある。
- 階段が頭にぶつかるため、DIYプラン通りの階段スペースにする場合は、建物入り口部分を半地下対応する必要があり、コストアップ。半地下対応しない場合は、階段スペースが増えるため、北側2室(3フロアで6室)の居室面積が、それぞれ1㎡程度削られる。
- 道路斜線の影響で400mm程、建築物の配置を後退させないといけないため、全居室1㎡程度、専有面積が削られる。
- 水道管引き込み直しが40m程度あり、コストアップ(DIY概算で200万円程度)。
- 敷地を通過している隣地への水道管の切り回し工事が必要、かつ、切り回しができるかどうかは不透明。
- 工事車両が入れないため、小運搬費が発生(コスト不明)。
- 鉄骨階段の搬入不可のため、木造外階段となる(木造の外階段での事故もあり、長期保有リスク有り)。
- 測量図が一部、仲介の手測量のため、現況測量時にズレが生じる可能性があり、プランの再考の可能性あり。
- 現況渡し、かつ、契約不適合責任免責の物件である。
- 総事業費1.5億を超える大規模な新築企画案件で金銭的なリスクが許容できない可能性あり。
うわぁ・・・
リスクがてんこ盛りです。。。
①のピロティ形式のプランが無理だった場合は、②の半地下対応コストが2倍に増えたり、半地下対応が厳しければ、階段スペースが増えるため4室とも、それぞれ専有面積が1㎡削られます。道路斜線で確実に各居室の専有面積が1㎡削られるので、全部屋20㎡を切る可能性も往々にしてあり、複数のリスクが顕在化したら、プラン自体が成り立たなくなったり、工事費が想像を越えて高額になる可能性もあります。
もう少し時間があれば、リスクを低減できるように詰める事ができますが、買付期日を迎えてしまったので、ある材料で判断するしかありません。
とりあえず買付を出すだけ出しておいて、プランが入らなかったり、建築費が想像より高額になった場合にドロンするという事も頭をよぎりましたが、信義に反するような事はしないのが私の信条ですし、そんな事してしまうと、仲介担当を紹介してもらった黒神様にまで迷惑がかかります。
黒神様、わん🐶さん、ロッタリンさん、アルドルビーの坂上さん、設計担当の方。
色んな人の助けをしてもらって、ようやくここまで辿り付きました。不退転の覚悟で、買付を入れるか。。。
撤退して、ここまでサポートして頂いた方々の支援や想いを捨ててしまうか・・・
くぅ・・・・
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無理だ・・・
撤退、、、撤退します。。。
仲介に連絡を入れ、黒神様、わん🐶さん、ロッタリンさん、アルドルビーの坂上さんに撤退した旨を伝え、この日は眠りにつきました。。。